痔には大きく分けて、痔核（いぼ痔）、痔瘻、裂肛（切れ痔）があります。

今回の患者様は手術回避をしたいとのことで、来院されました。

黄帝内経・素問では五常政大論篇に「病在上取之下、病在下取之上」と書かれています。「病が上にあるときにはこれを下に取り、病が下にあるときにはこれを上に取る」と書いてあります。痔は体幹部で下の病気ですから、病が下にあるときはこれを上に取ることになります。頭の上にあるツボ百会穴(ひゃくえ)と言うツボを使うと肛門部のうっ血や異和感が消えていきます。

痔の治療では百会穴に多壮灸をしていきました。

熱さを感じるまでやりましたので、１５０壮くらい据えました。

２回の鍼灸治療で完全に痛みが消え、うっ血していたイボも無くなっていたそうです。

養生法ですが・・・。

便秘にならないよう気をつける

肛門周辺を清潔に保つこと

お尻を冷やさない

長時間座り込まない

なるべく洋式のトイレを使用する（和式トイレは力み過ぎてうっ血しやすい）

アルコールや香辛料などの刺激物を避ける

昆布水（昆布を一晩水につけたもの）を毎日飲用するなどがあります。